高齢化社会の進む先〜2025年問題をご存知ですか?〜


「2025年問題」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?
周知のとおり、日本社会は今、大変な勢いで高齢化が進んでおり、このままでは大変な事態になることが予想されます。社会の高齢化そのものは、個人がどうこうできる問題ではありません。しかし、そうした社会の変化に対応できるよう、状況を正しく理解し、準備を行っておくことは大切でしょう。

高齢化社会の先、2025年問題とは

「2025年問題」とは、日本の人口ピラミッドの中で最大のボリュームを持つ団塊の世代の方が、2023年〜2025年の間に、医療保険制度で後期高齢者と認定される75歳を迎え、いよいよ高齢化社会の弊害が深刻化することが予測されるという問題です。

2015年に内閣府より発表された情報によりますと、2014年10月1日時点で日本人口約1億2708万人に対し、65歳以上の高齢者は約3300万人いるため、既に日本人口の4人に1人は高齢者です。そして高齢者のうちの約1600万人は75歳以上の後期高齢者であり、日本人の8人に1人が後期高齢者になります。
2025年には総人口が約1億2066万人に対して高齢者が約3658万人、その内約2179万人が75歳以上の後期高齢者になり、日本人の5人に1人が後期高齢者となることが見込まれます。

数字で確認しますと、高齢者の割合が2015年が26.8%で、2025年は30.3%になることが予想されています。さらに、75歳以上の後期高齢者の比率が上がるため、そのことが問題視されているのです。
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【参考:内閣府 平成27年版高齢社会白書(概要版)】

後期高齢者の比率が上がることで何が問題になるかと言うと、介護や認知症などの問題がより深刻化するのが、65歳からの高齢者ではなく、75歳以降の後期高齢者だからです。例えば認知症は高齢化に伴って発症率が上がる病気ですが、65歳〜69歳までの間の有病率は1.5%ほどしかありません。しかし、その後は5歳年齢が上がるごとに有病率は倍加していき、85歳以上では約25%の人が認知症を患ってしまいます。

制度破綻が不安視される介護や医療

2025年問題の社会に対する影響は、様々な面で予想されています。その1つが後期高齢者の増加による介護費や医療費の増加です。

まず、日本の医療費は75歳未満の国民医療費と、75歳以上の後期高齢者医療費に分かれますが、総務省の推計によれば、2025年の国民医療費は52.3兆円と推測され、2013年の約40兆円から12.3兆円増加し、さらに2025年の後期高齢者医療費は約24.1兆円と2013年の14.2兆円から9.9兆円増加する見込みです。

また、こうした医療費の増加問題に拍車をかけるのが、生産年齢人口(15歳〜64歳の人口)の減少です。2015年には約7682万人いる生産年齢人口は、2025年は7084万人にまで減少してしまいます。そのため医療費などの社会保障費の支出が増えるにも関わらず、それを支える生産年齢人口が減少するため、財源が減少する見込みなのです。このことに対して、例えば毎年1%ずつ国民の平均賃金が上がっていけば、社会保障費の制度は守られるという推計もあるのですが、むしろ日本人の平均賃金は1998年以降約20近く下がり続けており、意味のない希望的観測と言えるでしょう

こうした事態の国民への影響は、病院数の減少などの医療や介護の質の低下です。全国の病院数は、1992年の1万96施設をピークに減少を続け、2014年には8499施設となりました。病院数の減少と医療費総額の間には相関関係があると言われており、今後もこの減少は続くと思われます。また、病院の減少に合わせて当然病床も減っていますので、救急患者の受け入れをできる病院も減少してきており、救急患者のたらい回しという問題も発生しています。

【参考:総務省 平成25年版 情報通信白書 超高齢社会がもたらす課題】
【参考:厚生労働省 平成25年度版 医療保険に関する基礎資料】
【参考:病院数が8500割り込む、2014年9月に―医療施設動態調査】

年金支給の減少、または支給年齢引き上げに備えた資産運用の重要性

2025年問題に関連するもう一つ深刻な側面は社会保障費の増加により、年金に関する財源が不足することです。65歳以上の高齢者人口自体が大きく増えるわけではありませんが、医療費の増加や生産年齢人口の減少による税収減が予想されており、年金の支給に関しても問題を生じさせる可能性があります。既にさらなる支給年齢引き上げに関しては議論も進んでいると言われており、まだ確定事項ではありませんが、将来的な支給金額の減少や支給開始年齢の引き上げなども見越して個人は準備をしたほうが良いでしょう。

今のところ、このような社会保障や年金制度の将来的な問題への抜本的な対処策を政府は示せていません。

このような時代に直面し、どのように準備を行うのが良いのかは、1人1人の価値観や経済・生活環境によっても異なりますが、相続での世代にわたる資産管理はますます重要になってきて資産運用や税金対策の巧拙が個々人の経済事情やライフスタイルに大きく影響してくるでしょう。現役世代の団塊ジュニア世代にとっては自助努力での資産管理が重要になってくることは間違いないでしょう。


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