介護施設・サービスの種類と自分に合ったサービスの選び方(前編)


社会の高齢化が進む日本において、介護は大きな問題となっています。特にシニア世代の方であれば他人事ではなく、ご自身やご家族の介護のことは悩まれることも多いのではないでしょうか。
厚生労働省が取りまとめた平成28年版の高齢社会白書によれば、2013年度の段階で介護保険制度における「要支援」に認定された人の人数は約569万人にも上ります。国民の約20人に1人もの人が何かしらの介護サービスを必要としており、そのほとんどがシニア世代に集中しています。

介護を必要とするようになった場合、現在でも半数近くの人が自宅で介護を受けることを希望されており、特に半数以上の人が最後は自宅で看取られたいと希望しています。しかし、介護の負担を家族にかけてしまうことへの悩ましさや、あるいは配偶者との離別などをきっかけに、終の住処を自宅ではなく、有料老人ホームや介護施設などにすることを選ぶ人も増えてきました。

実際に介護を必要とするようになった場合、自宅で様々な介護サービスを使っていくか、それとも施設に入るかを選ぶことになるのですが、今回の記事では施設に入居を考える場合、特にどのような選択肢があるのかに前編・後編に分けてお届けします。

【参考】
平成28年版高齢社会白書(全体版) 3 高齢者の健康・福祉

また、老人ホームに入居のまま相続の発生が想定される場合、相続税の申告に際して、宅地の相続税評価が80%減になる居住用小規模宅地等特例が適用できる「被相続人等の居住の用に供されていた特定居住用宅地等に該当する宅地等」に該当するかどうか、事前に注意しておきましょう。
被相続人(故人)が、老人ホームなどに入居又は入所していた場合において、相続開始の直前において被相続人等の居住の用に供されていた宅地等で、以下の要件に該当する被相続人の親族が相続や遺贈により取得したものは、以下のような理由により、相続開始の直前において被相続人の居住の用に供されていなかった宅地等について、一定の要件を満たす場合には、特例の適用ができるようになっています。
・要介護認定又は要支援認定を受けていた被相続人が次の住居又は施設に入居又は入所していたこと
A 認知症対応型老人共同生活援助事業が行われる住居、養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム又は有料老人ホーム
B 介護老人保健施設
C サービス付き高齢者向け住宅
・障害支援区分の認定を受けていた被相続人が障害者支援施設などに入所又は入居していたこと
*ただし、被相続人の居住の用に供さなくなった後に事業の用又は被相続人等以外の者の居住の用とした場合を除きます。

施設選びのポイント

実際に有料老人ホームや介護関連の入所施設にどのような種類があるのかについてお届けする前に、簡単に施設を選ぶ際の考え方について整理します。

まず、費用面は施設によって大きく異なります。クオリティオブライフ(生活の質)の充実を重視し、設備やサービスの整った施設への入居を希望する場合は初期費用だけで数千万円、月々の費用が数十万円という場合があります。逆に、公的機関の運営する施設をうまく活用し、費用を抑えるというような選択肢もあります。
それぞれの経済状況や価値観などに応じて、最適な選択をしていただければと思います。

このような費用面や生活の質の問題以外に、どの程度のレベルで介護を必要とするのか、あるいは医療上のニーズの有無などの違いによって、受け入れ可能な施設も異なってきます。
身体の状態や認知症を患っている場合はその程度を考えなければなりません。施設によっては生活している中で必要な介護の度合いが高まった場合、退去しなければいけないこともあるので、そうしたことも考慮に入れておく必要があります。

有料老人ホーム

予算に余裕があり、生活の質を重視する方には有料老人ホームが良いでしょう。有料老人ホームは主に民間企業によって運営されており、食事や清掃などの生活支援を始めレクリーションなど様々なサービスが提供されています。
費用は高額な場合が多く、入居の初期費用(入居一時金)は数十万から最大で数千万円、月々の入居費は10万円〜30万円ほどします。最近は、初期費用がなく、その代わり月々の入居費が高めになるという施設もでてきました。費用が高いだけにシアタールームやジムなどが併設されている場合も多く、個室も完備されゆとりあるシニアライフを送れる施設です。

さらに、介護サービス費は要介護度によって異なり、要介護度が高いほど、高く設定されることになります。有料老人ホームは介護付、住宅型、健康型の3種類にわかれ、要介護の度合いが高い場合は介護付、低位の要介護か要支援程度であれば住宅型、要支援ないし介護を必要としない場合は健康型になります。
施設設備の充実度は介護付きよりも住宅型、住宅型よりも健康型の方が充実している傾向にあるのですが、住宅型や健康型の施設の場合、要介護の度合いが上がった際には施設を退去しなければならないこともあるので注意しましょう。
また、入居にあたっては将来にわたって支払いが可能かどうか収入や資産のチェックが入ります。

後編へ続く
介護施設・サービスの種類と自分に合ったサービスの選び方(後編)


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