飛行機より速い?夢の超高速鉄道ハイパーループ


近頃、夢の超高速移動手段として、ハイパーループに注目が集まっています。
ハイパーループとは聞きなれない言葉かもしれませんが、チューブの中を走る鉄道をイメージして貰えば良いかもしれません。チューブの中は、移動時の大きな減速要因である空気抵抗を無くせるよう、空気圧が減圧されています。多くの人が、一度はSFアニメや未来様相図のなどの中で見たことがあるでしょう。

ハイパーループの凄さは移動速度で、現在日本でも建設中のリニアモーターカー(最高時速500〜600km)や、旅客機(最高時速900〜1000km)を上回る時速1200kmを可能にすると言われています。東京-大阪間を直線距離で結べば20分ほどで移動できる速度です。

まだリニアモーターカーすら開通前の今の時代、少し前までであればはいパーループはSFの世界のことでした。しかし近年、著名起業家のイーロン・マスク氏らがこの分野に注目したことをきっかけに、有力の企業も誕生しており、実現性が急速に高まってきています。

ハイパーループに集まる注目

今日本で最も注目を集めている高速鉄道といえば、2027年に東京-名古屋間が開通予定の中央リニア新幹線でしょう。車輪によって走る通常の電車や新幹線と異なり、超電導磁石によって前後の推進力を生み出し、さらに車体を浮遊させ抵抗をなくす超電導リニア方式が採用されています。
通常の新幹線であれば時速300km前後が最高速度となりますが、超電導リニア方式の場合最高で時速600km程度が可能になると言われており、中央リニア新幹線も最高速度は時速500kmを超えると言われています。

しかし、これからの世界の超高速鉄道の主流は超電導リニア方式を飛び超え、より速度を上げられるよう減圧された管の中に鉄道を通すハイパーループとなるかもしれません。
なおハイパーループの場合も、車輌自体の推力は車輪ではなく電磁石の力で車体を浮かせ抵抗を無くし、前後への推進力を生み出す電磁誘導浮上支持方式=EDSが用いられる公算が大きいです。しかし日本が強い超電導リニアとは別の、インダクトラック方式になる可能性が高いと言われています。

ハイパーループに近い概念はSFの世界としては19世紀頃からありましたし、真空管を通る鉄道という概念も1970年代には登場していたようです。しかし近年再度注目され出した理由は、米国の著名起業家、イーロン・マスク氏によって2013年に実験計画などが発表されたからです。
イーロン・マスク氏はAppleの創業者であるスティーブ・ジョブズ氏が故人となって以降、最もカリスマ的な起業家と言えるかもしれません。スティーブ・ジョブズ氏のカリスマ性は圧倒的な製品のデザイン力にあったと思われますが、イーロン・マスク氏のカリスマ性のベースは、これまで形にしてきたビジネスのビジョンの大きさです。1990年代には「銀行業をぶち壊す」と後の決済会社のpay pal(ペイパル)の前身となる企業を立ち上げ、近年では来るべき自動運転社会を見据えた電気自動車のテスラモーターや、民間宇宙開発の雄、スペースエックスなど規模感が大きく、その仕事ぶりには「世界を変える」という表現との間に違和感がありません。
起業の世界の格言の一つに「大きく考え、小さく始めよ」という言葉がありますが、イーロン・マスク氏を表す言葉は「超大きく考え、大きく始める」と言われています。

ハイパーループの最高時速1200kmは、ロサンゼルス-ニューヨク間であっても4時間程度で移動可能な速度です。飛行以上の移動手段の存在は夢が広がると言えるでしょう。

なお現在イーロン・マスク氏は、ハイパーループに関するテクノロジーをオープンソース化しており、独占していません。そして、公開された技術を活用しているハイパーループ・ワン(H1)社やハイパーループ・トランスポーテーション・テクノロジーズ(HTT社)などがこの分野の先進企業とされています。

各国で進むハイパーループ計画

ハイパーループの具体的なプランとしては、まずはアメリカのカリフォルニアで前述のH1社やHTT社などが試験用のチューブ開発に乗り出しました。2017年中にはそれらは完成すると言われています。
ただ、ハイパーループのような大規模なインフラ開発を伴う高速移動網の施設には連邦・州レベルの規制をクリアせねばならず、技術的な側面以上に難題になりかねません。

その一方、王政や一党独裁制をしいているアラブ首長国連合(UAE)や中国などは、国家指導部のGOサインさえ出てしまえば規制問題をクリア可能です。両国ともに資金が潤沢で、国内の移動網の建築にも熱心なため、アメリカ以上に早期に実現されるかもしれません。
特に、中国は一帯一路構想のもとユーラシア大陸中央部の開発にも熱心なため、21世紀の遠距離移動は空の旅ではなく、超高速の陸(地下)の旅となるかもしれないのです。

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