不動産投資を始める時の良い不動産屋の選び方


不動産投資のために投資用不動産の購入には数千万円単位の費用が必要ですが、購入代金は自己資金で賄うか、購入不動産を担保不動産にローンを組むことによって資金を不動産に充てることになります。
近年は金融機関も積極的に融資を行うようになり、融資金利が低金利に資金調達できる環境下により、また、ワンルームマンションや中古アパートなど投資しやすい価格での投資用不動産もあることにより、不動産投資の裾野が広がっています。

ただ、そのように不動産投資が身近になったからこそ、不動産投資のパートナーである不動産会社選びには気をつけましょう。不動産投資の成否は物件の購入や借り入れ条件で決まってしまうことが多いですが、日本の不動産市場はクローズなため個人の立場では情報へのアクセスが容易ではなく、頼れるプロの不動産屋さんの存在が不可欠です。
また税金や投資計画、物件管理などの分野でも頼れる相談先がいると心強くなります。相談先は不動産会社に限らず、不動産に強い税理士・弁護士・ファイナンシャルプランナーといった専門家もいるでしょうし、実際に不動産投資をしている投資仲間などもいると良いでしょう。

今回の記事では、「上場企業エリート社員のための最強の不動産投資」(森田潤 羽藤将志 著)と「不動産投資の嘘」(大村昌慶著)の内容から、頼れる不動産屋さんの見分け方を見ていきます。

優良物件の情報は表にでない

良い不動産屋さんをパートナーとした方が良い理由ですが、情報収集が大きな理由の1つとなります。
不動産の売り出し情報はネットにも掲載されるようになってきましたが、まだまだ全ての情報が表に出ているわけではありません。まずは一部の不動産屋さん同士のクローズなネットワークの中で仲介に出され、その中で売れなかった場合にネットに出るということも多いのです。

また投資用不動産のポータルサイトへの掲載は、広告費用も発生します。オーナーもサイト掲載させることなく売却できるのであれば、それを望む傾向にあるのです。
不動産会社も良い顧客との関係を深めたいわけですから、良い物件情報が出てきたら優良顧客へいち早く情報を流すことは当然とも言えます。
そのため、良い物件の情報を掴もうと思えば、良い不動産屋さんと付き合うことが大切になります。自身が良い顧客と認識されることも大切です。

大手が安心なわけではない

では、どういった不動産屋が信頼できるのかがポイントですが、1つの注意点は大手ならば安心というわけではないことです。例えば2015年には大手不動産会社による「囲い込み」が問題となりました。

参考:大手不動産が不正行為か 流出する“爆弾データ”の衝撃(ダイヤモンドオンライン)

不動産取引において、不動産事業者には買い手の仲介人と売り手の仲介人がいますが、それぞれ約3%程度の手数料収入を得ることができます。しかし、大手の不動産会社の場合、自社内で買い手と売り手の両方を見つけられることも多ため、俗に言う両手(=売り手と買い手の両方)の仲介を行い、合わせて6%の手数料収入を得ることを行うインセンティブが働きます。
こうした両手取引自体は決して違法取引ではありません。しかし、売り手の仲介を担当してる案件で、他社仲介の買い手が現れた場合に、自社仲介の買い手に物件を買わせるために、そのことを売主に報告しなかったり、「売却済み」と買い手に嘘をついたりする例が多いことが発覚したのです。売り主からすると、より好条件(高い価格)で売却できたかもしれない機会を喪失してしまうことになります。
残念ながら日本の不動産業界では、大手だから必ずしも安心というわけではありません。

良い不動産屋さんの条件

どのような要件で良い不動産屋さんを探していけば良いのか、判断基準となるポイントを見ていきましょう。

上質な情報提供

まず重要なポイントは、良質な情報提供を行ってくれるのかどうかです。何社か不動産業者に足を使って訪れ、対応の丁寧さやどのような物件を紹介してくれるのかチェックしていきましょう。
紹介できる物件が少ない業者もあれば、良質な物件情報を提供してくれる業者もあるので、違いが分かってきます。

資産形成戦略の立案・実現サポート

物件の良し悪しの条件は必ずしも全ての不動産投資家に一律に当てはまることではありません。不動産投資における戦略の違いや得手不得手、また当人のファイナンシャルプランニング上の希望もあるからです。
自己資金の範囲内で購入できる低価格な物件を自力で修繕し、コストを下げてお客さんを付けて収益を得ていくスタイルもあれば、ローンをどんどん組んで新規物件を増やし賃料収入を拡大していくスタイルなど、不動産投資には様々なスタイル・流派が存在します。
一概にどのスタイルが優れているとは言えません。ただ相性の問題はやはりあるので、自分のスタイルやプランにあった不動産物件を勧めてくれ、本質的な目的である資産形成や安定的なキャッシュフロー収入を得られるようになることのサポートを行ってくれるようなファイナンシャルプランニング能力に優れた不動産屋は良い不動産屋と言えるでしょう。

融資のサポート

金融機関から融資を受けて不動産投資を行う場合、頭金の比率や利息など交渉が発生する場合があります。
優れた不動産屋は、金融機関毎のスタンスもよく知っており、どこの銀行へ融資の申込をしたらいいのかや、融資交渉でもオーナーの力になってサポートをしてくれます。

物件管理

専業大家であればともかく、本業を持ちながら不動産投資をされている場合、日々の管理業務を自分自身で行うのは限界があります。
しかし、共用部分の管理や、入居者からの苦情受付、などをきちんと行うかどうかで入居者の定着率に差が出てきます。また空室が発生した際にスムーズに的確な賃貸人の募集を行ってなるべく空室期間を短くできるかどうかも、不動産屋の腕の見せ所です。

資格面からの判断

上記のような定性的な評価の他に、その不動産屋が不動産に関する資格をきちんと有しているかのどうかもチェックすると良いでしょう。不動産に関する資格では宅建(宅地建物取引士)が有名ですが、その他に不動産投資に関する資格などが存在します。一方、重要なのは、資格の有無よりも、経験や実績に基づく能力やコミュニケーション力、顧客の立場で物事を考えてくれる誠実さを持ち合わせているかどうかですから、担当者の実力を冷静に判断するべきでしょう。

宅地建物取引士

宅建(宅地建物取引士)は不動産仲介や取引の専門資格で、これを取得していなければそもそも不動産業を営むことができません。ただ、全職員が宅建を取得している必要はなく、宅建業法では、宅建取得者が5人に1人いれば良いとされています。
そのため、営業社員のほとんどは宅建未取得という場合や、宅建取得者に名前借りをして不動産業を営んでいるような事業者も残念ながら存在します。

しかし宅建の資格は難関ではあるものの、例えば司法試験や税理士試験のように何年も勉強し準備しなければ取得できないというようなものではなく、きちんと勉強を行えば取得できるレベルの試験です。
そういう前提もあるので、社員の大半が宅建を取得していない不動産屋よりは大半の社員が宅建を取得している不動産屋の方が信頼できるでしょう。

CPMとCCIM

宅建の資格はあくまでも不動産取引の仲介を行えるという資格であって、不動産投資の専門性を証明する資格ではありません。そのため最近CPMやCCIMという、不動産投資に関する専門資格に注目が集まるようになってきました。この資格がなくても不動産投資に関するアドバイスなどは行えるので、専業業務がある資格ではありませんが、能力証明のための基準の1つとされています。

CPMは、Certified Property Managerの略称で、日本語に訳せば「不動産経営管理士」と言えるでしょう。米国に本部があるIREMという団体が認定している資格で、投資分析や賃貸経営のアドバイジングのプロフェッショナルとされています。

一方、CCIMはIREMの兄弟団体と言えるCCIM Instituteが認定している資格です。この資格は収益還元法を中心とした投資理論の教育プログラムを修了したという認定であり、CPMに比較してより商業的な不動産に特化した資格と言えるでしょう。

日本の場合CPMはIREM JAPAN事務局 http://www.irem-japan.org/にて、CCIMは一般社団法人CCIM JAPAN http://ccim-japan.com/index.html にてセミナーや試験を受けることが可能です。
両資格ともまだ日本での取得者は多くありませんが、世界的に認定されている資格であり、資格取得者は特に投資分析能力は優れている場合が多いです。
そのため不動産屋選びの参考の1つになると言えるでしょう。

以上、信頼できる不動産や選びについてお届けしました。相続tokyoではお客様のご要望に合わせた不動産会社のご紹介や収支シミュレーションのサポートも行っていますので、よろしければお気軽にお問い合わせよりご連絡ください。

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