ビットコインや仮想通貨に対する今後の懸念


2017年初頭には10万円前後だったビットコインの価格は、2017年11月末には100万円以上に達し、さらに12月に入ってからの高騰で一時は200万円を超えました。
しかしその後下落を続け、現在は120万円〜140万円を推移しています(1月24日現在)。

ビットコインの価格が今後どうなるのかという正確な予測は誰にもできません。バブルがはじけて大きく下落するかもしれませんし、逆にまだまだ高騰するのもしれません。ただそうした将来を考える上でビットコインがどういうものなのかを理解しておくことはとても重要です。
そこで今回の記事では、ビットコインがどのような仕組みのものなのかという簡単な解説とともに、「アフター・ビットコイン 中島真志著 新潮社」などから、その仕組み上中長期的に懸念されている事柄についてのまとめをお届けします。
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ビットコインのおおまかな仕組み

ビットコインは、どの国の政府も中央銀行も関与しない独立した個人(グループ)によって生み出された仮想の電子通貨です。通常の通貨と異なり、貨幣や紙幣のような実態を伴うことはありませんし、ビットコインを支える銀行システムのようなものもありません。
「Aさん10BTCを所有している」、あるいは「AさんはBさんに5BTCを支払った」というような所有や取引のデータが存在するだけの存在です。
通貨とは言っていますがあくまでも仮想の存在であり、それは量として測れるデータですらなく、その実態は記録でしかありません。
(※)BTCはビットコインの単位

ビットコインが優れていると言われているのは、ビットコインのために生み出されたブロックチェーンという仕組みによって、所有や取引の記録の改竄を非常に困難なものとし、さらに記録に伴うコスト(=送金や取引のコスト)も大幅に削減している点です。
その実態が電子的な記録でしかない以上、データの改竄が容易であればビットコインに経済的な価値は生まれようもありません。また送金などの取引コストが大きければ、やはり利用価値が低く意味のないものとなってしまいます。
ところがビットコインが採用しているブロックチェーンという技術は、こうした問題を解決しています。取引などのデータを複数のブロックに分割し、それを鎖のようにつなげてデーターベースを構築しているため、1つのブロックを改竄するには全てのブロックを改竄せねばならず、不正な操作を困難なものにしています。

また取引の記録が行われる場所も、これまでの金融システムのように特定の中央管理機関を設けてそこで一括して行われるのではなく、分散型台帳というブロックチェーンの仕組みで、ネットワークに参加する各自が持っている帳簿を同時に書き換えていく形を採用しています。この台帳を中央システムではなく、複数のプレイヤーが分散して管理するシステムによって、ビットコインはより改竄に対する防衛を強固なものとし、さらに取引の記録にかけるコストも従来のシステムに比べて大きく下げることに成功しています。

採掘量の上限問題

上記のような仕組みを採用しているため、ビットコインのエコシステムには取引所はあっても、中央銀行的な存在はありません。では誰が分散台帳を管理してくれているのかですが、分散台帳の管理を行いたいという有志が自由に参加して管理を行っており、また分散台帳によって取引の記録を行う参加者は記録作業に伴ってビットコインを受け取れるような仕組みになっています。
そしてこの取引記録によるビットコインの取得をマイニング(採掘)と呼び、市場へのビットコインの新規供給はこのマイニングのみによって行われます。

ここで問題になってくるのは、採掘量の上限問題です。ビットコインは無限に採掘が行われるわけではなく、その初期設定によって採掘料に上限が設けられており、最終的な発酵上限は2100万BTCと定められています(2017年8月段階で約1650万BTCが発行済み)。
現在のモデルのままであればビットコインは2140年ごろまでに、残り約450万BTCが少しずつ供給されていくことになりますが、もしビットコインの利用がその間大きく膨らむとすると、強烈なデフレ圧力を持ってしまい、取引通貨という本来の役割ではほとんど使われなくなってしまうかもしれません。
また供給が自由に調整できない通貨が、本当に成り立つのかどうか経済学的な答えもまるで出ていない状況です。

リワードの半減期問題

ビットコインのシステム上の懸念は他にも存在し、その1つがビットコインのマイニングによって受け取れるビットコインの(リワード:報酬)量が減っていくという問題です。ビットコインは上記のような供給制限を行うために、定期的にマイニングによって受け取れるビットコインの量は半減していく仕組みとなっています。
現在のようなビットコインの価格高騰が続くのであれば問題ありませんが、ビットコインの価格が安定、もしくは下落に転じた場合、電気代などコストが発生するマイニング作業に参加するプレイヤーが大きく減少する可能性も否定できません。

ビットコインは政府発行の電子通貨に勝てるのか?

またビットコインに関してその仕組み上というよりは経済的な側面からの懸念もあり、それはビットコインを”通貨”として認めている国はないということです。税務上のルールでは課税対象となる財産とは認められている場合は多いのですが、通貨ではありません。そのため投機対象としてではなく通貨としてビットコインを活用して事業などを行った場合、発生収益などに対する税金を納めるためには必ずその国が納税に認めている通貨と交換しなければなりません。

ビットコインの仮想通貨としての優位性(改竄の困難さと取引コストの安さ)は、それを支えているブロックチェーンや分散台帳の技術さえ用いれば、円やドルなど実際の通貨に持たせることも可能です。
(例えば野村資本市場研究所なども、ブロックチェーンと法定通貨のデジタル化というレポートで、そうした可能性に言及しています。)
そうなった場合に、ビットコインに”通貨”として利用価値が残るのかどうかという問題もあるのです。

以上ビットコインに対する中長期的な懸念材料をお届けしました。


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