2018年、各社びっくり予想のまとめ


新たに始まる新年がどのような1年になるのかは、多くの人の関心が集まるテーマです。
そのため各メディアが1年の予想を行いますが、金融市場では、ウォール街のご意見番と呼ばれる米投資会社ブラックストーンのバイロン・ウィーン副会長が、1986年から行っているありふれたメインシナリオと一線を画し、「起こりそうもない」事の中から確率50%で起こりうる予想を並べる「びっくり予想」というコンセプトが定番と化してきています。
過去のびっくり予想でバイロン・ウィーン氏は、2000年のITバブルや、2008年の米景気後退などを当てました。一方で2017年の予測のふり返りとしては、「米企業収益の向上とともに米株式市場は1割強上昇」などが的中し。その一方で「米10年物国債利回りは4%に近づく」などは外れています。

本家のバイロン・ウィーン氏をはじめ2018年に関してもそんな多くの「びっくり予想」が飛び交いました。今回の記事では、2017年12月29日の日経新聞朝刊「びっくり予想」で読む2018年、なるか「トリプル3万」 を参考に、バイロン・ウィーン氏や各社のびっくり予想を見ていきたいと思います。

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バイロン・ウィーン氏のびっくり予想(2018)

まずは、元祖びっくり予想であるバイロン・ウィーン氏のびっくり予想を見ていきましょう。米国人のバイロン・ウィーン氏の予測は米国や欧州に関する事柄、また世界経済や地政学的な動向など関する話題が中心です。

①中国指導部は、北朝鮮の現指導者が核を保有することを許容せず、現在の核開発を継続するのであれば、韓国などの問題があるとしても原油と食料の輸出を停止する。

②近年のポピュリズム的傾向が加速する。またスペイン政府による抑圧的な行動にもかかわらず、カタロニアは依然として乱暴であるなど無政府主義も世界に蔓延する。ただBrexitはかえって欧州大陸の結束を高め、経済成長が加速する。

③ドルはいよいよ強くなる。米国では実質成長率が3%を超え、トランプ・ビジネス上の議題の一部の実施と相まって、ドル建て資産を所有する投資家の関心を更新し、ユーロは1.10ドルとなる。また米国企業が海外で得ている収益の還元を促進する。

④金利高と極端な強気ムードの反動から、S&P500は2,300をうかがう水準に下落する。しかし2018年の米国経済は2017年以上にその勢いを増すため、年間では株価は再び上昇し、約11%上がり3,000に達する。

⑤世界経済の成長と発展途上国の予想外の需要高によって、原油先物の指標であるWTIが80ドルになる。

⑥インフレが懸念事項となり、世界の経済成長がコモディティ価格を押し上げる。先進国のタイトな労働市場は賃上げ圧力をもたらす。インフレ率は3%を超える。

⑦インフレ率の上昇に伴い、金利も上昇を始める。 連邦準備理事会(FRB)は、2018年に短期金利を4倍、米国財務省の利回りを4%に引き上げ、株式市場に懸念を引き起こす。

⑧NAFTA(北米自由貿易協定)とイランは、トランプ大統領の横槍があっても最終的には合意する。またトランプ大統領はTPPヘ参加しなかったことを後悔し、アジアの国々に二国間取引を持ちかけるようになる。

⑨米国共和党は11月の選挙で上院と下院の両方の支配権を失う。多くの有権者は、トランプ大統領の公約が実現していないことや、絶え間ないネガティブなツイートに嫌悪感を抱くようになる

⑩習近平など中国指導部はその権限を強化し、借入制限の形で中国の債務問題の解決にあたる。

出展:ブラックストーンより(相続tokyoが翻訳し要約)

日本人にとって、1つ目の中国の北朝鮮に対する経済性強化の可能性というのは、経済動向はもちろん、国防や安全保障にも影響のある重要な話題です。

他に経済動向に関しての予測はインフレ率の向上と金利上昇に集約されます。
ただ景気が良くなることによるインフレ・金利高であり、株価も年末にかけては上昇傾向という予報なので、全体的にはポジティブなものとも言えます。

他の証券会社のびっくり予想

次に日経新聞に掲載された他の証券会社のびっくり予想の主なトピックを見ていきましょう。

みずほ総合研究所

・米トランプ大統領の支持率が急上昇。各国企業のトランプ詣でがさらに盛んに
・日経平均3万円、ダウ平均3万ドルを突破。日本で高級車やクルーザーが売れ、ジュリアナ東京が復活
・ビットコインは3万ドル突破後、当局の規制強化でクラッシュ

大和総研

・中国が資金流出の管理を緩和。日中関係も改善し、訪日外国人数は4000万人へ
・サウジアラビアとイランの小競り合いが米国・ロシア・イスラエルを交えた中東全土の紛争に
・対北朝鮮で長期の消耗戦。中国の制裁が甘ければ米国による日本・韓国への核持込みも

大和住銀投信投資顧問

・IoT、人工知能などの第4次産業革命で世界の経済成長率は4%台に
・消費者物価指数の上昇率が1%に達し、日銀の黒田総裁が出口戦略を決断
・サッカーW杯で日本代表が初のベスト8進出

ウィズダムツリー・ジャパン

・安倍晋三首相が北朝鮮を訪問し、日本主導の1兆円規模のインフラ整備案件を受注
・日本が中国主導のアジアインフラ投資銀行に参加
・トヨタ自動車が米テスラを買収し、現地に新設の工場が最も生産性の高い拠点に

サクソバンク証券

・中国テンセントが米アップルを抑え時価総額の世界トップに
・米国の有権者が中間選挙で極左化
・サハラ砂漠以南のアフリカ諸国に民主化の波

証券会社ごとに個性があって面白いですが、全体的に好景気の持続を予想するものがおおく、バイロン・ウィーン氏の予想に近いと言えるでしょう。
またインフレ傾向は海外だけの話題ではなく、国内でも重要なテーマとなり、特に黒田日銀総裁の後任人事が誰になるのか、その人物がどのような金融政策を行うのかに対して各社の注目が集まっています。

このような予想の中でも特に興味深い、当たるかどうかわからないけど、そうなったら面白いですねというトリッキーな予想はウィズダムツリー・ジャパンでしょう。
ウィズダムツリー・ジャパンは安倍晋三首相の北朝鮮への訪問を予想しており、実現すれば小泉元首相の訪朝以来の歴史的出来事になります。外交や安全保障上の不安が高まっている現状は決して望ましいものではないので、実現してほしい予想と言えます。
他にテスラ自動車をトヨタ自動車が買収という未来も、もし実現したら自動車業界へのインパクトは大きいかもしれません。

以上、日経新聞の記事などを参考に2018年のびっくり予想をお届けしました。
びっくり予想は当たるかどうかの前提として、50%くらいという内容ですので、鵜呑みにしたりするのではなく、「そんな未来もあったら面白いね」くらいの気持ちで楽しみつつ考えてみるのが良いでしょう。それくらいのつもりで考えた方が、リラックスできてかえって良い予想が掴めるかもしれません。

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