不動産投資の基礎知識:不動産投資で大事な表面利回りと実質利回りの違い


不動産は相続と関連が深く、そもそも日本人は相続財産に占める不動産の割合が大きいですし(※1)、また相続税の節税対策としても不動産投資は多く用いられます。そこで、ここでは不動産投資に関する基礎的な知識を身につけていきましょう。
今回は不動産投資を行う上でまず知っておいて欲しい利回りについての情報をお届けします。

利回りとは

そもそも利回りとは、元本に対してどの程度の利益が見込めるかを測る指標であり、不動産に限らず資産運用全般で用いられる用語です。基本的にはその資産から得られる年間収益(不動産の場合は家賃収入、また株式や投資信託の場合は配当、債券などの場合は利息になります)を元本で割った値をパーセント表示して求めます。

不動産投資の場合は借入を行ってレバレッジを効かせて投資を行う場合も多い為、利回りは元本や利息の返済、また課税金額などをシミュレーションしていく上でも重要な指標です。
しかし、不動産投資の場合利回りには、その考え方や計算方法によって①表面利回り、②実質利回りの2つに大きく分けられており、特に投資用不動産の購入を検討している時などは、営業の方が話したり販売資料に記載されている利回りがどの利回りを指しているのかを把握しておかなければなりません。

具体的なこれらの利回りの違いについて見ていきましょう。

①表面利回りとは

まず最も一般的に用いられることが多く、ベーッシクな指標になるのが表面利回りと言う指標です。これは不動産に設定されている年間の家賃収入を購入金額で割った指標であり、
投資用不動産の物件情報に記載されている利回りも多くがこの表面利回りです。

表面利回り = 年間家賃収入 ÷ 不動産購入金額

例えば土地と建物合わせて15,000万円、部屋が全14室で家賃は1部屋7万円という物件を仮定した場合、

年間収入 = 7万円 × 14室 ×12ヶ月 = 1,176万円
表面利回り = 年間家賃収入(1,176万円) ÷ 不動産購入金額(15,000) = 7.84%

上記のように7.84%が表面利回りとなるのです。

表面利回りはざっくりとその不動産の収益性を把握するには便利と言えるでしょう。ただし、必ずしも想定通りの家賃が入らなかったり、実際の不動産投資には各種の諸経費が発生しますので、そうしたことの考慮が必要になります。

②実質利回りとは

表面利回りは不動産の収益性を把握したり比較したりする際には便利ですが、実際に自分自身の収支計画を考えるにあたっては完璧な指標になりません。というのも不動産投資を実際に行う場合、火災保険などの各種保険や固定資産税、また建物修繕積み立て金や日々の管理費用、また不動産会社に支払う賃貸管理費や入居者の募集の際に発生する広告料など、各種費用が発生するからです。

そして実質利回りとは、家賃収入から上記のような各種費用を控除した実際の収入を物件購入費用で割った数値の事を言います。

実質利回り = (年間家賃収入 – 年間の支出合計額) ÷ 不動産購入金額

例えば上記のような土地と建物合わせて15,000万円、部屋が全14室で家賃は1部屋7万円という物件を想定し、固定資産税や修繕積立金、管理費用の合計などが年間300万円かかると仮定すると、

実質利回り = (年間家賃収入(1,176万円) – 年間の支出合計額(300万円)) ÷ 不動産購入金額(15,000) = 5.84%

上記のように5.84%が実質利回りとなるのです。

空室率の考慮も重要

なお、ここまでの計算では全て満室を想定しての計算でした。こうした家賃の計算、特に表面利回りを満室想定で計算することを想定利回りと呼びます。
しかし、実際の不動産投資においてはいかに客付けを行い満室を目指すかが大きな課題であり、必ずしも常に満室での運用が行えるとは限りません。そこで実際に不動産投資のシミュレーションを行う場合には、空室がどの程度発生するのかも考慮しましょう。

仮に上記の物件で空室率が15%だった場合、支出と空室それぞれを考慮した実質的な利回りは以下のようになります。

実質利回り = (実際の年間家賃収入(想定の年間家賃収入(1,176万円) × 空室率(15%)) – 年間の支出合計額(300万円)) ÷ 不動産購入金額(15,000) = 4.664%

このように最終的には約4.7%にまで、実際の利回りは下がってしまうのです。もし不動産投資を行う際にローンを組んでいるような場合、実際の利回り以上に返済額などが大きくなれば毎年の持ち出しが発生しますので、キャッシュフロー上そのことに耐えられるのか、よく検討する必要があります。
特に、不動産会社などが提供していくれう物件情報に記載されている利回りは満室を想定されていることが多いため、周辺の不動産情報などを参考に空室率を想定して、不動産投資を行う人自ら検討を行う必要があるのです。

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