中国の有望都市、雄安新区


中国に不動産投資を行おうとした場合、特に住宅に投資対象を絞るとすると今最も注目を浴びているのは北京や上海、深センなどの大都市と言えるでしょう。
しかし、広い中国の中では様々な地域が発展を遂げている最中であり、投資対象として魅力的なのはそれらの地域だけではありません。

例えば、北京からほど近いところにある人口都市、雄安新区というエリアでは、国家的な戦略特区として深センに匹敵するほどのイノベーションセンターとしての開発が行われています。その内容を週刊東洋経済2018 9/15の特集を参考に見ていきましょう。

雄安新区の概要

中国では今国家的な大計の中で、様々な分野への投資や研究が行われており、ITも当然そうした投資対象です。それは基礎研究のレベルから実用化=ビジネス化まで全て網羅しており、とくにIT関連のイノベーションと新ビジネスの中心地として意図的に整備されているのが、「千年大計・国家大事」2017年に習近平国家主席の肝いりで始まった雄安新区の新区構想です。

雄安新区は、元々河北省の北京から南西へ約100kmにある雄県、容城県、安新県の三つの町村にまたがる地域に設定されたエリアです。まだ基礎インフラの整備段階ですが、2022年まではその整備を終え、最終的には東京都に匹敵する2000㎢・人口200万人以上の大都市なる見込みです(ちなみに、2022年開催の冬季北京オリンピックの競技の一部もこの雄安新区で行われる予定です)。

この地域はある程度人口も抑制しつつ、5G通信やAI、IoTの活用などの実験都市となる予定であり、中国を代表するテック企業が集積して、様々な新技術・新サービスを実地で開発・検証されていくのです。

未来都市とも言える雄安新区の風景

雄安新区の具体的な姿をより見てみましょう。様々な新技術が実用化されている実験としてしての雄安新区はまるでシリコンバレーのようであり、まさに未来都市と言えるありさまです。

まず、今後の日常生活を激変されるだろうとして注目が集まる車の自動運転ですが、雄安新区では既に中心地にある市民センターを囲む形で専用の実験道路が敷設されており、中国の大手IT企業百度の自動運転車両が走っています。

また自動化は荷物の配送などでも活用さており、小型の無人配送ロボットが荷物を受け取り主のところまで届けて、顔認証によって受け渡しを行うようなことも実験段階として試されています。なお、中国は個人情報の収集とサービス化が進んでおり、すでに顔認証と監視カメラを活用した治安維持などに実用化されていますが、雄安新区はではそれが一歩進んでいて、顔認証でチェックインと部屋の会場が可能なホテルも実用化されています。
顔認証の技術は2000年代後半には実用化に向けた研究が中国で進んでおり、日本でもその動向は把握されていました。しかしここまで現実的な実用化が行われるとは誰も予想していなかったでしょう。

雄安新区への不動産投資

非常に投資対象として魅力的に映る雄安新区ですが、実は残念ながら不動産投資の対象にはあまり向きません。それというのも中国首脳部はこの地域の人口を抑制して質重視でいく方針であり、そのために不動産開発・投資も厳しく抑制されているからです。
(しかしだからこそ、世界的にも他に例を見れない不動産価格の抑制・調整が図られた都市として今後の動向に注目が集まっているのです。)

しかし、雄安新区が不動産投資に向かない(というよりも出来ない)エリアだからといって、これだけの大プロジェクトの恩恵にあずかることができないという訳ではありません。
北京市、また天津市にも距離的に近い雄安新区(北京市の南南西、天津市の真西)の開発は、北京市北側や天津市西側の不動産に影響を与える可能性があります。


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