iDeCo(個人型確定拠出年金)利用者は押さえておきたい年末調整と確定申告


20世紀はその安定が疑われることはなかった日本の年金制度も今は昔、現在では老後資金の確保のためには自ら貯蓄を行い資産運用も行うことが一般的になってきました。
そして、特に老後資金の運用に向いているのが、iDeCo(個人型確定拠出年金)を用いた資産運用であり、今多くの人が実際にiDeCoの口座を開設するなど一種のブームにもなっています。

このiDeCoの一番の魅力は何と言ってもその大きな節税効果でしょう。iDeCoによる資産運用には、拠出時の所得控除・運用益の非課税・60歳以降で口座から引き出す際の有利な税制適用というは3つの大きな節税効果があります。
しかし、このうち拠出金の所得控除を受けるためには、「年末調整」か「確定申告」による手続きを行わなければなりません。
ここでは特に一般のサラリーマンの方や、公務員の方などを対象に年末調整時の手続きについてお届けします。

年末調整時の手続きが必要になる人

iDeCoの利用者のうち、すべての人が年末調整時に手続きが必要になるわけではありません。年末調整時時に手続きが必要になるのは、確定申告をしておらず勤務先による年末調整によって所得税納税の調整を行っており、かつiDeCoの掛け金の拠出を給与天引きにはしていない人になります。

そもそも年末調整とは、その年の1月から12月に支払われた雇用主が被雇用者に対して行う所得税の清算手続きです。
一部の例外を除いてサラリーマンや公務員の方は勤務先から給与をもらう際に所得税(及び住民税)が源泉徴収されています。しかしこの源泉徴収額はあくまで概算であり、1人1人の扶養や住宅ローン減税などの事情に即した所得控除は考慮されていません。そのため、年間支給額が確定した段階で所得税を再計算し、給与所得者の過払いがあれば返金、逆に不足があれば徴収をしなければなりません。
この一連の流れを年末調整と言います。なお、複数の勤務先がある人や、個人事業主の方などは、誰も年末調整をしてくれないので、自分で所得を計算し、確定申告をする必要があります。

当然確定申告をしている人は年末調整時がないので、iDeCoの年末調整時の手続きはありません。また先に述べたように、iDeCoの掛け金の拠出を給与天引きになっている人も、手続き不要です。

月払いの人の手続きの流れ

手続きが必要な人の手続きの流れですが、iDeCoの掛け金の支払い方法が、月払いか年払いかによってことなります。最もオーソドックスな月払いの場合ですが、まず毎年10~11月頃にiDeCoを統括する国民年金基金連合会から「小規模企業共済等掛金払込証明書」という書類が届きますので、これを保存しておきます。
この書類は12月末までの払い込み予定額も含めて、加入者が1年間にに払った掛け金を証明するものになります。

「小規模企業共済等掛金払込証明書」の入手ができたら、次に11月頃に勤務先から、「給与所得者の保険料控除申告書」という書類をもらい、ここに必要事項を記入します。
この書類の右下部分に「小規模企業共済等掛金控除」の「確定拠出年金法に規定する個人型年金加入者掛金」という箇所があるので、その空欄にその年のiDeCoの払込み額を記載し、他に企業型確定拠出年金などの払い込みもあれば記入、そしてそれらの合計額を記入します。

その後は勤務先に期限を確認してその期限内に、上記の2つの書類を勤務先に提出するのみとなります。そうすると、12月の給与受取時にその年の所得税も還付されるというわけです。

月払いは注意が必要

さて、月払い以外の人の手続きですが、基本的には月払いの人と違いはありません。1~9月の間に1回でも掛け金を払い込んでいますと、10~11月頃に小規模企業共済等掛金払込証明書が届きますので、通常の年末調整時の手続きをするだけになります。
しかし、払い込みの時期が10月〜12月のいずれかのみの場合、小規模企業共済等掛金払込証明書の到着が翌年にずれ込むため、年末調整に間に合わないのです。
この場合、所得税の還付を受けるためには確定申告を行うしかありません。

手続きの流れをよく理解して、還付のもらい漏れがないようにしましょう。


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