税金のことを考える年末に知っておきたい、iDeCoのこととそのデメリット


ゆとりある老後の生活には、夫婦で月に35万円が必要と言われています。生活費の高い東京都で暮らしていたり、よりグレードの高い生活を希望される場合には、もっと欲しいところでしょう。
ところが 年金や厚生年金のもらえる金額には上限があり、さらに年々受給開始年齢の引き上げなど、その条件は悪くなる一方です。想定通り貰えたとしても、夫が働き妻が専業主婦という家庭の場合、合わせて月に25万円前後になるだろうと言われています。当然、これではゆとりある老後の最低ラインにも10万円足りません。

そこで、多くの方が老後に備えた資産運用に関心を向けており、特に税制優遇の大きいiDeCo(個人型確定拠出年金)には注目が集まっています。
しかし、iDeCoの利用にはそれなりに注意もしなければなりません。iDeCoはあくまでの老後のための資産運用のため、その目的で始めるのならとても良いのですが、目的設定を誤ると思わぬ失敗をしてしまいかねないのです。

ここではiDeCoの概要と、そのデメリットについて見ていきましょう。

iDeCoの位置付けは公的年金の補完

そもそもiDeCoとはどう言った趣旨の制度であるのかをおさらいしておきましょう。iDeCoには多くの節税効果があり、資産運用に向いていると言われていますが、そもそも国がこのような制度を創設した背景があるのです。
そしてそれはシンプルに、年金制度の補完と言えるでしょう。iDeCoという名称は個人型確定拠出年金の英語表記「Individual-type defined contribution pension plan」の略称ですが、まさに年金なのです。

日本は世界でも稀なほどの勢いで急速な高齢化が進行しており、公的な年金制度を維持するために必要な若者は数も割合も減り続けています。これでは旧来の年金制度をそのまま維持することは難しく、既に年金受給年齢の引き上げなど、対応が行われています。そしてこの傾向は今後も続いていくでしょう。
そんな状況の中、iDeCoは2017年1月から専業主婦や公務員、企業年金制度のある会社員にも拡充されるなど、国から強力な後押しを受けていますが、これはすなわち、個人の老後に対して国にだけ頼るのは止めて欲しい、というメッセージだとも言えるでしょう。

このようなiDeCoの成り立ちを背景に、そのデメリットを見てみましょう。

60歳まで引き出せない

まず、iDeCoの最も代表的なデメリットは、年金制度の補完であることからその使途はあくまでも年金であり、60歳になるまでは口座に拠出した掛け金や運用益の引き出しができないことです。

例えば住宅の購入や住み替え、また子供教育資金といった日常生活における資金需要には、別の方法で予算を確保しておかなければなりません。なおその場合には、同じく節税効果のある資産運用制度であるNISAなどの利用が現実的でしょう。

手数料がかかる場合がある

またiDeCoの利用をするためには金融機関に専用口座の作成が必要なのですが、口座開設時に手数料が必要ですし、さらに口座を持ち続ける維持管理のための手数料も発生します。

特に後者の手数料は毎月のことになりますので、運用できる金融商品のラインナップとともも、金融機関選択時の重要な論点になります。

運用は自己責任

また、iDeCoは資産運用であり、その結果は自分で受け止めなければなりません。「iDeCo=個人型確定拠出年金」の中の確定拠出とは、給付金額が定まっていない=運用成果によって受け取れる金額が異なるという意味です。
(国民年金や厚生年金のように、受け取れる金額が決まっている年金は確定給付年金と言います。)

iDeCoには大きな節税効果がありますが、運用成果によっては節税効果を吹っ飛ばしてしまうほどの損をしてしまう可能性もあるのです。
どのような資産運用を行うのか、真剣に考える必要があります。

以上、iDeCoに伴うデメリットをお届けしました。


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