ついつい後回しにしがちな相続登記の方法と費用


相続が発生したと金は、財産の名義変更をしなければなりません。
そして銀行預金や有価証券などは金融機関に対して届け出を行いますが、不動産の場合は登記情報を管理している法務局で相続登記という手続きをする必要があります。

ここでは相続登記の概要や必要書類、費用などについて見ていきましょう。

相続登記とは何か?

土地や建物などの不動産に名前を書いて持ち歩くことはできないため、国は不動産の物理的な状況や権利関係を明確にするために、登記制度を設けました。
そして、この制度は法務省によって管轄されており、不動産の名義が変わったり、借金の担保として抵当権が設定されたりしたときには、その都度登記をしなければなりません。
(登記をしなくても罰則はないのですが、後に述べるように様々な問題が生じてしまいます。)

特に相続によって所有権の移転が起きた際に行う登記を、相続登記と呼びます。

なお、元々登記制度では不動産登記簿という帳簿が用いられており、所有権や抵当権などの情報を明らかにし詐欺などの事件やトラブルを防ぐため、その帳簿は法務局で一般公開されていました。
しかし今は物理的な帳簿ではなく、登記情報の電子化が行われました。それによって、「登記簿」から「登記記録」に改められていますし、「登記簿謄本」や「登記薄抄本」は「登記事項証明書」となりました。

相続登記をしないことで起きる問題

相続が発生時には、人が一人亡くなっていますので、様々な手続きが生じます。そしてその中には期間の定めがあるものも大いため慌ただしくなるのですが、相続登記にはそのような期間の定めがありません。
究極、相続登記を行わず放置をしていても法的な罰則は何も無いのです。

しかし、相続登記をしないで放置しておくと将来の所有者が不明瞭になったり、不動産の財産として活用が難しくなるという問題が生じます。

所有者が不明瞭

相続登記が行われなかった場合、その不動産は法定相続人の間で法定相続分に応じて共有されることになります。そのため、何十年かして次世代の相続が行われる際に、誰が不動産の権利者で、何%の権利を持っているのかよく分からなくなってしまうことが往々にして生じてしまうのです。

不動産活用の制限

複数人で共有されている不動産は、売却や抵当権を設定する際に、持分の割合に関係なく全員の合意がなければその行為を行うことができません。
複数人の共有者がいる場合、全員の意思統一を図ることは人数が多ければ多いほど困難になります。

自治体やご近所に迷惑をかけることも

また所有者不明の土地が生まれると、その管理も行き届かなくなってくるため、建物が倒壊したり、荒地になるなどして隣地の所有者や地域に迷惑をかけてしまうかもしれません。
それに、自治体が都市計画を行う際にも、計画地に所有者不明の土地があると土地の利用・収納を進めることができなくなってしまいます。

相続登記の方法

上記のように、相続登記は放置しておくと自分たちにもその他の人にも困ったことになる可能性が高いため、無理に急がなくてもいいのですが、可能な範囲で迅速に手続きを行いましょう。
なお、手続きは自分で行っても良いですし、忙しかったり面倒だったりする時は司法書士に代理で手続きしてもらうことも可能です。

なお、手続きは法務局に必要書類を持参し、申請を行う流れになります。

必須書類

・登記申請書
・被相続人が生まれてから死亡するまでの戸籍謄本(除籍・改製原戸籍・現戸籍)
・被相続人の住民票の除票(本籍地の記載のあるもの)
・相続人全員の戸籍謄本・抄本
・不動産を取得する相続人の住民票の写し
・相続不動産の固定資産税評価証明書
・相続人の委任状(代理人により申請する場合)
・相続関係説明図

場合によって必要になる書類

・遺言書(遺言書による相続の場合)
・遺言執行者の印鑑証明書(遺言執行者の指定がある場合)
・特別受益証明書および印鑑証明書(特別受益者がいる場合)
・相続放棄申述受理証明書(相続放棄をした人がいる場合)
・遺産分割協議書および相続人全員の印鑑証明書(遺産分割協議をした場合)
・調停調書または審判書(調停・審判に基づいて登記を申請する場合)
・確定証明書付きの謄本
・確定判決の謄本または欠格者自身が作成した証明書
・印鑑証明書

そしてその費用ですが、登録免許税が不動産の固定資産税評価額の1000分の4、また登記事項証明書を発行する場合は800円〜2,000円の費用がかかります。


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