新型コロナウイルス感染症と相続税手続きの延長制度


2020年、世界中で猛威を振るっているコ新型ロナウイルス感染症によって、様々な分野に影響が出ていますが、相続税の手続きも無関係ではありません。特にご自身が、あるいは親族や職場などで感染者がいて、思うように手続きができないということもあるでしょう。

ここでは、相続税の手続きの個別延長や、納税猶予制度についてお届けします。

相続税の申告と納付の期限

本来、相続税の申告と納付の期限は、相続発生から10ヶ月以内に行わなければならないとされています(正確には、相続開始があったことを知った日から10ヶ月以内なので、没交渉で死亡の連絡を受け取れなかった場合などは、脂肪を知った日から10ヶ月以内です)。
もしこの期限を過ぎてしまった場合、本来の相続税の他に加算税や延滞税なども取られてしまいかねません。

相続税の申請遅れ・無申告のペナルティー

具体的なペナルティーの内容ですが、まず、申告があることを忘れてしまっていたような場合は、以下のような無申告加算税が課されます

・申告期限後に自主申告
税務署から税務調査の事前通知を受ける前までに自主的に申告した場合、本来の税額に5%が加算されます。

・税務調査の通知以後、調査による更正等予知前までに申告
この場合は10%、もし納付すべき税額が50万円を超える場合には、その超える額に15%が本税に加算されます。

・税務調査による更正等以後に申告
この場合は15%、もし納付すべき税額が50万円を超える場合には、その超える額に20%が本税に加算されます。

かなり重いペナルティーなので、申告を忘れたり遅れたりすることが無いよう気をつけましょう。
また、配偶者の税額軽減や小規模宅地などの特例は、期限内に申告をした場合に限り利用可能です。そのため、期限後に申告をするような場合こうした特例も使えず、より大きな税負担となる可能性が高いでしょう。

相続税の納付遅れのペナルティー

相続税の納付期限は、申告期限と同じです。そしてこの期限を守れない場合、以下のようなペナルティーを延滞税として課されます。

・納期限の翌日から2カ月を経過する日まで…年2.6%
・納期限の翌日から2カ月を経過した日以後…年8.9%

新型コロナウイルスによる納付延長

上記のように相続税の申告・納付には期限がありますが、事情によってはどうしようもないこともあります。そのため国税通則法により、「災害その他やむを得ない理由」がある場合には、所轄の税務署に個別に申請することにより期限の延長を認めてもらえることになっており、新型コロナウイルス感染症の影響で遅れる場合も「やむを得ない理由に」に含まれます。

個別延長が認められる具体例

なお、個別延長が認められる理由ですが、かなり幅広く設定されており、本人が新型コロナウイルス感染症に罹患している場合はもとより、体調不良により外出を控えている方や、平日の在宅勤務を要請している自治体に住んでいる方、また感染拡大により個人の意思で外出を控えている方なども対象に入ります。

独自の判断でも認められるため、かなり融通が効いていると言えるでしょう。

個別延長の場合の申告・納付期限

なお個別延長した場合の申告と納付の期限ですが、明確に◯ヶ月といった定めはありません。「申告・納付ができないやむを得ない理由がやんだ日から2か月以内」とされています。
ただ、どのタイミングで事情が解消されたと言えるのかは個人で判断しきれない部分もあるかと思います。その場合は税務署に相談すると良いでしょう。

個別延長する場合の手続き

災害による申告、納付等の期限延長申請書」を提出することとなります。

ただ、そもそも外出ができないので、延長申請もできないと言う場合もあるでしょう。そのため、相続税の申告時に申告書の右上余白に「新型コロナウイルスによる申告・納付期限延長申請」と記載するだけでも構いません。

納税の猶予も可能

新型コロナウイルス感染症は、経済にも大きな影響を与えました。そのため、経済状況が大きく悪化し、相続税の申告手続きはできるけど、納税資金が用意できないという場合もあるかと思います。
そして、もともと国税には、納税によって事業の継続や生活が困難となるとき、あるいは災害で財産を損失した場合など特定の事情があるときに、税務署に申請することで、最大1年間、納税が猶予される制度があります。

新型コロナウイルス感染症に関してもこの制度は利用可能であり、現在「令和2年2月1日から令和3年2月1日に納期限が到来する国税」については、新型コロナウイルス感染症の影響で令和2年2月以降の任意の1ヶ月以上の期間、事業等の収入が前年同期と比較して、おおむね20%以上減少していて、国税を一度に納付することが困難な場合、所轄の税務署に申請して、納期限から1年間納税を猶予してもらえます。

以上、新型コロナウイルス感染症に関連した相続税の猶予制度などについてお届けしました。皆様の健康と生活を第一に、こういた制度を活用していただければと思います。


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