相続した空き家はどうするのが正解なのか?


東京や神奈川・埼玉・千葉などの一都三県には、出身が地元ではなく地方から上京してここに拠点を構えて暮らしているという人が多いでしょう。そして今そうした方々の間で悩みのタネになっているのが、実家の相続という問題です。
特に実家そのものの相続が問題であり、実家で遠方でこちらで生活の拠点を築いている場合、実家は空き家として放置するか売却、あるいは人に貸すしか方法がありません。

そして特に田舎の土地ほど売却も人に貸すのも難しい為、空き家のまま放置される例が増えてきています。しかしこうした空き家の放置は今大きな社会問題となっており、また所有者にとっても様々なデメリットが発生します。
ここでは空き家所有にどのようなデメリットがあるのかや、売却や貸し出しなどの選択肢について見ていきましょう。

空き家所有のデメリット

空き家所有のデメリットですがまず降りかかってくるのが固定資産税などの税金による出費や、維持管理費の出費などの金銭問題です。そして長期的な空き家の所有には事故や犯罪などに巻き込まれるリスクも発生してきます。
具体的に見ていきましょう。

まず税金問題ですが、現在ここまで空き家が増加した背景には、建物を所有している事に対する固定資産税上の優遇が背景にありました。
固定資産税であれば建物が建っていると更地の場合に比較して、200㎡以下の部分では6分の1に、200㎡超の部分では3分の1に税金が抑えられていたのです。なお都市計画税でも同様の優遇は存在し、200㎡以下の部分では3分の1に、200㎡超の部分では3分の2に税金が抑えられていました。

しかし近年日本では少子高齢化による人口減少と、無軌道な住宅計画による住宅の過剰供給の結果、空き家は大きな社会問題として深刻化しています。
総務省統計局が行った調査によりますと、1993年から2013年にかけて空き家の総数は約448万戸から約820万戸へと20年で1.8倍にまで増えました。これは日本の住宅のうち7軒に1軒はすでに空き家となっており、この数は今後も増えていく事が予想されています。
そのため法改正が行われ、上物がある土地であってもその上物が「特定空き家等」と見なされると、上記のような税制上の優遇措置が受けられなくなったのです。そのため最大でこれまでの6倍の固定資産税が課税されることになりました。

特定空き家の認定

なお「特定空き家等」と定義されるのは以下の空き家です。
① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態
③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態
④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

市町村などの自治体によって空き家の調査が行われ、上記の基準に基づいて認定が行われます。また市町村には特定空き家の所有者に対して、危険状態を改善するための指導や助言を行う権限があり、こうした指導や助言が受け入れられなければ空き家の除去や修繕を強制執行(行政執行)する権限も有しているのです。もちろんその場合の費用は所有者負担となります。

犯罪や事故の危険

もちろん空き家を所有するリスクは上記のお金あ行政上の問題だけではありません。建物は人間が住ま無いと風通しも悪く湿気によって急速に痛みます。その為倒壊などのリスクが出てきますし、管理する人がいない為火災なども発生しやすくなります。こうした事によって近隣に損害を与えれば当然賠償をしなければなりません(倫理上の問題ももちろんあります)。
また、空き家が犯罪グループなどに利用される可能性もあります。その場合器物の破損や盗難などにも繋がるでしょうが、犯罪事件やその捜査に巻き込まれるリスクも出てきます。

こうした事態を避ける為にも、空き家は早期に処分をしたほうが良いでしょう。

売却を選ぶなら早いほうが良い

空き家の大きな処分方法としては売却か貸し出しになりますが、特に地方の物件の場合売却を選ぶのであれば早ければ早いほど良いでしょう。少子高齢化や人口減少の影響で地方物件の売却は今後ますます難しくなることが予想されます。

なおその場合、上物を壊してから売った方が良いのかそれとも壊さずに売った方が良いのかという問題が発生します。どちらが正しいかは状況によってもまちまちであり、場合によっては多少修繕を行ってからの方が高く売れるような場合も存在します。
地元の事情に詳しい不動産屋に相談するのが良いでしょう。

貸し出しを行う事はできるのか?

地方の物件なんて借り手はつかないだろうと思われるかもしれません。しかし地方ではもともと住宅の供給が少ないということもあり、営業努力をきちんとしてみれば意外と借り手がつくということもあります。相続で手に入れた不動産だし、急いで売却しなくとも1年から2年程度は様子を見てもよいと言えるのであれば、貸し出しができないか検討するのも良いでしょう。

なおその場合は地元の不動産仲介業者に営業を担当してもらう事になりますが、多少はっぱをかけなければ積極的に動いてくれない場合もあります。あまり積極的に営業をしてくれている気配が無い場合、例えば賃貸契約成立時の礼金を通常より高めにするなど柔軟な対応が求められます。


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