相続税の計算方法


相続税の計算は以下のように行われます。

①相続財産総額の算定
②相続税の基礎控除を差し引き、課税遺産総額の算定
③課税遺産総額を法定相続分で按分
④各法定相続人の相続分ごとに相続税率の適用
⑤④で算定した税額を合算した後に、実際に相続分での按分

以下、詳細を見ていきましょう

①相続財産総額の算定

相続税の計算では、まずは課税対象となる相続財産総額の算定から始めます。相続財産ごとの評価のルールに則って算定し、そこから債務を控除します。なお、この際に非課税財産(祭具など)は相続財産に含めません。

なお控除される債務などの詳細ですが、まず葬儀にかかった費用は相続財産から控除されます。通夜や本葬などではその開催費用や、住職などへの支払い、また火葬やお墓などの埋葬費用は発生しますが、その分は控除可能ということです。
ただし、通夜や本葬が終わってからの初七日や四十九日などの法要費用は控除の対象となりません。それに純金製などで極端に高額な仏具などを購入した場合も、その分は控除対象となりません。

また当然ですは、被相続人が借金などをしていて借入金があったり、事業を営んでいて買掛金などがあった場合のそれらの債務も負の相続財産として、その他の正の相続財産から控除されます。

②相続税の基礎控除を差し引き、課税遺産総額の算定

課税対象となる遺産総額が求められたら、そこから相続税の基礎控除を差し引きます。この基礎控除を差し引いた結果、金額が0円以下になれば相続税の対象とはなりません。
(※ただし、財産評価の際に小規模宅地の特例など相続税申告を行うことを前提に適用される特例を用いた結果、基礎控除後の遺産額が0円以下となった場合、相続税の納税は必要なくとも期限内(相続の発生から10ヶ月以内)に相続税の申告(0円申告)を行わなければなりません。)

基礎控除は1人以上の法定相続人がいれば、法定相続人以外の人物が遺言などで相続人に指定されたような場合でも適用を受けることが可能です。
なお、基礎控除は3000万円+600万円×法定相続人の人数となります。
(法定相続人が1人なら3600万円、2人なら4200万円、例えば5人なら6000万円となります。)

③課税遺産総額を法定相続分で按分

基礎控除を適用後でも遺産額がプラスで残っている場合、相続税の対象となります。しかしここですぐ税率が適用されるわけではありません。相続財産には法定相続分というものが定められており、遺言などで指定がない場合、遺族には法定相続人として定められた相続分(法廷相続分)を受け取る権利があります。
そして相続税の計算では、仮に法定相続分で遺産分割が行われたと仮定して、各法定相続人に対してその法定相続分に合わせた税率が適用されるのです。
(相続税の税制は所得税のように超過累進税率を採用しており、相続分が少なければ税率も低く、多ければ税率も高くなります。)
なお、法定相続人とその法定相続分は以下の通りです。

遺族の状況 相続人 法定相続分
配偶者
あり
子がいる 配偶者と子 配偶者 1/2 子 1/2×1/人数
子はいない
親はいる
配偶者と親 配偶者 2/3 親 1/3×1/人数
子も親もいない
兄弟姉妹がいる
偶者と兄弟姉妹 配偶者 3/4 兄弟姉妹 1/4×1/人数
子も親も兄弟姉妹もいない 配偶者 配偶者 1/1
配偶者
なし
子がいる 子 1/人数
子はいない
親はいる
親 1/人数
子も親もいない
兄弟姉妹がいる
兄弟姉妹 兄弟姉妹 1/人数
子も親も兄弟姉妹もいない 国(国庫) 国(国庫) 1/1

④各法定相続人の相続分ごとに相続税率の適用

各法定相続人の法定相続分ごとに相続税の税率を適用します。なお税率は以下の通りです。

課税標準 税率 控除額
1000万円以下 10% なし
1000万円超 3000万円以下 15% 50万円
3000万円超 5000万円以下 20% 200万円
5000万円超 1億円以下 30% 700万円
1億円超 2億円以下 40% 1700万円
2億円超 3億円以下 45% 2700万円
3億円超 6億円以下 50% 4200万円
6億円超 55% 7200万円

⑤④で算定した税額を合算した後に、実際に相続分での按分

最後に④で求めた各法定相続人の法定相続分に対する相続税を合算し、実際の相続割合に応じて相続財産を受け取った人が相続税を納税します。

以上、相続税の計算方法についてお届けしました。


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