上昇を続ける中国不動産への投資を考える


多くの方が不動産投資を行おうという場合、まずに国内不動産を投資対象とすることでしょう。しかし、近年上昇基調にある不動産価格も、2020年の東京オリンピック以降はその推移が不安視されており、不動産市場の今後は油断できない状況です。
やはり人口の減少リスクや、他の国に比較して相対的に経済成長が低迷していることのデメリットは、大きいと言えるでしょう。

しかし、不動産投資には物件を担保にしてローンを組んで資産を拡大できる(レバレッジを効かせられる)という点や、家賃による安定収入、建物の減価償却による節税効果など、多くのメリットが存在します。
そのため、国内不動産が期待できないならばと一部で注目されているのが海外不動産への投資です。日本と違って人口の増加や経済発展が続いている国が多く、投資の期待値が大きいからです。ただそうは言っても、文字通り土地勘の無い地域での不動産投資は二の足を踏んでしまうのも人情でしょう。
そこで、ここでは日本に近い”超大国”中国の不動産投資事情を見ていきましょう。まずは中国の不動産市場がどのような状況にあるのかを見ていきたいとおもいます。

中国不動産価格の推移

01 Price Indices for Hong Kong Property Market

出典:暉煌物業

まず中国の不動産市場の全体感ですが、上のグラフにある通り、中国の不動産価格は長期的な増加傾向にあります。ただ特に段階を分けてみるのであれば、1997年から2009年にかけての段階と、2009年からの段階分けられるといえるでしょう。

そもそも20世紀終わり頃から中国の住宅価格などが上昇に転じたのは、1998年に中国政府が住宅分配制度を廃止したのが要因です。
第二次大戦後、共産主義国家としてスタートした中国では、住宅とは個人で所有するものではなく(ましてや投資の対象とするものではなく)、低廉な家賃で居住できるものを国家から分配されるものでした。しかし、冷戦構造の終結や様々な世界情勢の中で1976年に没した毛沢東(中国共産党初代中央委員会主席)の後を継ぎ、事実上の最高指導者となった鄧小平氏が改革開放路線を推し進めたことで、経済の自由化が進んでいきます。
そしてその一環として、住宅制度改革が推し進められ、鄧小平の没後ではありますが、1998年に都市住宅制度改革の推進が行われ、住宅金融の発展や市場化などの大幅な自由化が行われたのです。そしてその後は、ITバブルの崩壊時などに一時的な下落はあれど、不動産市場は緩やかな上昇を続けていきました。

そしてその後、2007年初めから2008年後半にかけてリーマンショックの影響によって大きく下落しましたが、政府が行った不動産取得にかかる税金の免除、金利引き下げ、また株式市場の回復の余波などによって下げ止まり、逆にそれまで以上の上昇に転じたのです。
2010年には中国のGDPは日本を抜いてアメリカに次ぐ世界第2位となりました。そうした経済の高成長の影響も大きいと言えるでしょう。

01 中国不動産

出典:三井住友銀行(中国)有限公司

また上の図にあるように、中国の不動産開発投資額は現在も増加を続けています。また近年の特徴としては、不動産の新着工面積の伸びが止まったのに開発投資額が増加傾向にあるため、以前よりも高級化が進んでいると言えるでしょう。

中国不動産投資の有望地域

なお、中国へ不動産投資を行う際の有望地域ですが、2014年の住宅販売価格の伸び率は深センと北京がほぼ同率1位で、3番目はアモイや上海などという状況です。
深センといえばIT産業が盛んなハイテク都市として有名ですが、経済成長の強い地域が不動産価格の上昇著しいと言えるでしょう。

ただしこうした大都市の不動産は高騰も著しく、価格も高いためなかなか気軽に投資は行えません。一帯一路構想の中で開発に注目があつまる内陸部や、莫大な地下資源を有し、韓国やアメリカとの関係改善の中で今後大幅経済成長が期待されている北朝鮮と国境を接する丹東市の不動産(既に大幅に上昇中)など、穴場の不動産が狙い目かもしれません。


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